コンサルタント業務の中でも花形と言われる戦略コンサル。
この記事では「業務内容」・「収入の相場」・「求められるスキル」・「戦略コンサルを経てのネクストキャリア」を詳しく解説していきますので、戦略コンサルタントについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
戦略コンサルタントとは?|主な業務
戦略コンサルの仕事は、クライアント企業の抱える経営・事業戦略に隠れた問題を解決するための戦略を立案、提案することです。
そして、近年はクライアントニーズにより戦略立案だけでなく、システム構築といった実行までを行うファームもあります。
しかし、問題を解決するための戦略立案が戦略コンサルタントの主な業務です。
戦略を立案する上で、まずクライアントへ聞き込みを行い「何が問題で、どう解決していくべきなのか」を探し出していきます。
見つけた問題をもとに、その企業にあった案の仮説を立て、検証し、企業の問題にあったアクションプランを立案していきます。
戦略コンサルタントとは?|求められるスキル
戦略コンサルタントに求められる主なスキルは以下の4つです。
・論理的思考
・分析力
・コミュニケーション能力
・ロジカルライティング
それでは1つずつ解説していきます。
論理的思考能力(ロジカルシンキング)
ロジカルシンキングは、物事を論理的・体系的に整理し筋道を立てる思考法です。
身につけると、問題解決能力が向上し、物事をきちんとした形で説明できるようになれます。
そして、今まで経験や勘に頼って解決手段を決めていた場面でも、筋道の通った考えをもち、決められるようになります。
その結果、自分の勘という不確定な内容ではなく、クライアントが納得できる提案をすることができるようになれます。
そのため、論理的思考はコンサルタントに求められる能力なのです。
分析力
分析力は、特定の分野において調査・理解するために必要な力です。
この力を使い、アイデアや解決策を提案していきます。コンサルタントに分析力が必要になってくるのは、「売上げが伸びない」「利益が上がらない」などと言ったクライアントの問題点を解決する際に活用するからです。
サービスの利益や売上の推移などのデータを集め、分析します。分析して出てきた結果に基づいて仮説を立て解決案を立てるために使います。
このように、クライアントに分かりやすく効果のある戦略を提案するためにも、分析力は必要です。
コミュニケーション能力
求められるスキルの中でとくに大切なのがコミニケーション能力です。
クライアントの話を聞きニーズを把握したり、解決策の説明をしたりする時に使います。
例えば、ロジカルシンキングを使い、良い提案資料ができたとしても、
上手く話しが伝わらないことがキッカケでトラブルに発展したり、
プロジェクトに対する認識のズレにつながったりする恐れがあります。
また、コミュニケーションに自信がなく堂々として話すことができないと、顧客から心配され信頼をえられない可能性もあります。
このようにトラブル発生のリスク回避や、信頼を得るためにも求められるスキルです。
ロジカルライティング
ロジカルライティングとは、論理的で分かりやすい文章を書くスキルです。
なぜ、コンサルタントに求められるスキルなのかというと、文章を見て相手に理解してもらい、行動してもらうためです。
業務をしていく上で、文章を書くことは多々あります。報告書や企画書、社内・社外向けメールやプレゼンテーション資料などが挙げられます。
その際に、分かりやすく・行動しやすい文章を書く必要がでてきます。
戦略コンサルタントとは?|収入の相場
働く人なら気になる戦略コンサルタントの収入について解説していきます。
経験や能力、役職により差がある
コンサルタントは若い年齢から年収が高く、そして経験やスキルによって、より高い年収を望める職業です。
そんなコンサルタントの役職は大きく分けると4つです。
・アナリスト・コンサルタント・マネージャー・パートナー
それぞれの役職のおおよその年収は以下の通りです。
・アナリスト(1~3年目):400~600万円
・コンサルタント(3~6年目):800~1500万円
・マネジャー(6~10年目):1000~2000万円
・パートナー(10~20年目 ):数千万~数億
このように役職で大幅に変わってきます。
新卒で3年目くらいまでは、アナリストで年収600万円ほどのになるのが一般的です。その後はコンサルタントやマネージャーへ昇格できる可能性があり、個人によってかなり変わってきます。
また、キャリアを積み上げてスキルや経験のある方は、アナリストの年収である600万よりも高くなるのも珍しくありません。
コンサルタントは若い年齢から高年収を望めたり、自身の経験やスキルによって、より高額な年収を獲得できる可能性のある職業となっています。
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戦略コンサルタントとは?|キャリア
ここからは戦略コンサルタントに考えられるネクストキャリアについて解説していきます。
ネクストキャリアとして挙げられる項目は、次の5つです。
・パートナーまで上り詰める。
・別のコンサルティング会社に転職。
・会社を立ち上げる。
・事業会社の経営企画に転職。
・スタートアップ/ベンチャーに転職。
それでは1つずつ解説していきます。
パートナーまで上り詰める
ファームの中で最高職位であるパートナーは多くのコンサルタントがいつかはなりたいと目標にするポジションです。
パートナーとはファームの「共同経営者」となり、年収は数千万円から、人によっては1億円を超えることもある職位で、コンサル業界でも限られた人しかたどり着けません。
そんなパートナーの業務内容は大きく分けて、2種類あります。1つ目が経営者としての役割、2つ目が事業を行う者としての役割があります。
⑴経営者としての役割
ファームの事業計画、人材・組織戦略の立案を行います。また、数多くのクライアントやその案件について、大局的に分析をしながら各クライアントの求める会社の価値観を追求していきます。
⑵事業を行う者としての役割
自身と類似した層に向けたセミナーを開催したり、書籍を出版したりして顧客開拓業務を実施します。
他にも、自身の人脈を活用しクライアントへ営業や提案を行い、自らも仕事を獲得します。
また、会社に所属する人材の効率を最大化できるように会社の環境整備に努めます。プロジェクトの観察など目を配らせることも仕事です。
最高職位であるパートナーはコンサルタント年収が1億円を超えることもあり、ほんの一握りの実力者がなれる憧れのキャリアです。
別のコンサルティング会社に転職
キャリアとして他のファームに転職することも挙げられます。
その理由として主なものは「給料UP」が挙げられるでしょう。
他にも、「案件の種類が豊富」「ファームの特徴が気に入った」「人間関係が悪い」といった理由があり、好条件を提示したヘッドハンティングで転職することもあります。
別のファームへ転職すると即戦力として働けるため、給料が下がる可能性は低いです。
また、コンサルタントのスキルセットの質が高ければ高いほど転職しやすいです。
会社を立ち上げる
戦略コンサルタントで転職はせず「自分の能力が生かせる仕事がしたい」など色々な思いがあり、起業する人も存在します。
起業を考えている人は、勤めているファームで業務をこなしながら自分のスキルを磨き、並行して起業準備を進めているようです。
コンサルティング事業は、自分のスキルを活かして始められるため、
初期費用が他の業種よりかからずリスクが低いのが特徴です。
また、飲食店などのように料理に使う食材等の原材料費などの費用がないため、会社の運用費用も抑えることができます。
リスクが低いこともあり、競合が多く存在するため、他のコンサル会社との違いを明確にできるよう、事業目的を具体的にしておくことが大切です。
コンサルタントの起業は初期の見込みがあれば、費用をおさえて会社を立ち上げることができるため、ネクストキャリアの1つの手段としてあります。
事業会社の経営企画に転職
ファームで勤務している人の中には、戦略策定だけでなく、自らの手で事業を動かしたいと考え経営プロフェッショナルを目指す方がいます。そのような方々のキャリアアップの手段として、経営企画への転職があります。
会社に利益を出すことができると「会社を動かした」と実感でき、マネジメントの喜びをコンサルファームに所属していた頃より感じられることが転職する理由としてあります。
経営企画の主な業務内容は、経営層の方針や企業のビジョンを実現するための戦略策定となります。
ヒト・モノ・カネといった企業のリソースを有効に活用し、他社に勝つため、さまざまなデータを収集、分析をしていきます。
そして、市場の動向を理解した上で、企業全体がより成長できる経営戦略を考えていきます。
このような業務内容を行うため、自らの手で事業を動かしたいと思う人にとって経営企画への転職も1つの手段となっています。
スタートアップ/ベンチャーに転職
起業・独立へ向けた経験を積めることから、ベンチャー(スタートアップ)に転職する選択肢があります。
最近では、起業や独立を考えるコンサルタントが増えています。
しかし、起業は失敗するリスクがあるため、その成功確率を上げるためにベンチャーへ転職しスキルアップを測るのです。
ベンチャーへ行くことで経営経験を積むことができます。それに、経営者と社員の距離が近いことからスピード感がはやく、業務の進行の実感が得られたり、自ら事業を動かしている感覚を得ることができます。
さまざまな価値のある経験ができる一方で、今より給与が下がる、倒産する可能性もある。などリスクを伴います。
ベンチャーへの転職は、経営経験を得られスキルアップでき、起業・独立へ向けた練習にもなる上、コンサルティング業界に戻る際に、その経験が高く評価される特徴があります。
戦略コンサルタントとは?|まとめ
戦略コンサルタントの「業務内容」・「収入の相場」・「求められるスキル」・「戦略コンサルを経てのキャリア」について説明してきました。
戦略コンサルタントに向いてる人は、学習意欲が高く、分析が好き、論理的思考ができる、会話力がある、非定常型勤務ができる人です。
この5つに当てはまる項目が多い方は、戦略コンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。
また、当社では戦略コンサルティングファームを目指す社会人インターンを募集しております。
選考対策のみならず、入社後に活躍出来るように働き方の模擬体験・最低限のスキルを身に着けることが出来る環境を提供しています。
戦略コンサルタントを目指したい方はぜひお気軽にご相談ください。
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