戦略コンサルタントは企業が抱える問題を解決、提案し、企業の経営に関する方向性を決めます。
単なる提案だけでなく、実行までの具体的なアクションプランも提示します。
近年のコンサルタントは手がけるコンサルティングテーマの幅も広がり、転職市場では積極的に戦略コンサルタントを募集しており、チャンスは広がっています。
今回はそんな戦略コンサルタントについての仕事内容や必要なスキルなどを解説します。コンサルタントに転職を検討している方などはぜひ参考にしてください。
戦略コンサルタントの仕事内容とは?
企業の状況を分析・調査する
コンサルタントの仕事はクライアント企業が抱える問題を解決し、それを解決するための戦略を考え、提案することですが、問題を見つけ出すために、まずはクライアント企業からどんな課題を抱えているのか、どんな状況にあるのかなどを聞き出します。
コンサルタントはクライアント企業から聞き出した情報をもとに問題点を見つけますが、聞き出した内容だけを考慮するのではなく、クライアント企業が気づかなかったことなどもコンサルタントは気づいてあげることも重要です。
そのためにはクライアント企業とのコミュニケーションを積極的に取り、より多くの情報を聞き出すということが重要になります。
戦略の仮説を立てて検証する
見つけ出した問題点から、どう解決するかについて戦略を立て、提案しますが、いきなりその解決策を実行するのは、失敗する可能性もあるのでリスクがあります。
なので、まずは仮説を立てて検証します。つまりシュミレーションみたいなものです。検証した結果うまくいきそうだったら次のステップである実行に移ります。
戦略を企業へ提案する
検証によって、その戦略がプラスにはたらくことがわかったら、いよいよクライアント企業へその戦略を提案します。
提案の際にはその戦略を実行することによって、どのような結果が得られるのか、またどのように実施するのかということを論理的にわかりやすくプレゼンします。
しかしこれだけでは、クライアント企業はそのプランがうまく実行できるのかが不安です。なのでコンサルタントはクライアント企業が実行できるようにサポートするまでが仕事になります。
戦略コンサルタントに求められるスキル
何を差し置いても「思考」が一番大切
コンサルタントはクライアント企業の課題を解決する必要があります。その課題とはその企業の経営層などのエリート社員が解決できなかった課題になるので、それを上回る解決策が必要になります。
それを解決するためにはそのエリート社員たちを上回る思考力が求められるのです。
Excelなどを使いこなす
コンサルタントは限られた時間内でクライアント企業の課題や状況を整理し、問題の解決策を提案しなければなりません。
そのためには課題を可視化し、整理することで考えやすくする必要があります。そのためにはExcelやPowerPointなどをあらかじめ使いこなせると作業が効率的に進みます。
限られた時間の中で膨大な量の業務をこなさなければならないのでこのようなツールを使うということは必須といえます。
コミュニケーション力も大事になってくる
クライアント企業の悩みを見つける際、より親密なコミュニケーションを築けた方がより多くの情報をクライアント企業から受け取ることができます。これは本質的な問題点を洗い出すことに役立ちます。
クライアント企業が話すことは必ずしも本当に解決したい内容とは限りません。伝えたくても遠慮して伝えられないこともあるでしょう。なので親密なコミュニケーションを築くことで信頼を勝ち取り、クライアント企業から本当の悩みを聞き出せることで本質的な問題を見つけ出すことができます。
スピード感
コンサルタントは多くの業務を限られた時間の中でこなし、高い質が求められます。しかもその業務は難解です。
なのでコンサルタントはスピード感を持って業務に取り組む必要があります。
しかし、ただ早く業務を終わらせることはなかなか難しいので効率的に進めることで早く業務
を終わらせた方が現実的です。
そのためにはExcelなどの便利なツールを用いたり、スケジュール管理を徹底し、自己管理をするとよいでしょう。
戦略コンサルタントに向いている人
論理的思考力が高い水準で行える人
コンサルタントは常に難しい業務をこなす必要があります。また、クライアント企業が納得する提案をするためにわかりやすく、筋の通ったプレゼンをする必要があります。
これらを常に高い水準でこなせるためにも、論理的思考力をあらかじめ身に着けてある人が適しています。
長時間考えられる体力がある人
コンサルタントは常に学び続ける必要があります。
なぜかと言うとまだ出会ったことのない問題に出会う可能性があるからです。
しかしそこで知らないからといって、できませんと言うのは許されません。
ですので常に新しい情報を収集し続け、出会ったことのない課題にも対処できる必要があります。
就業後や休日も勉強をし続けられ、それが苦にならない人に向いているでしょう。
課題の本質を見抜ける人
コンサルタントはクライアント企業からヒアリングした情報をもとに課題を見つける必要がありますが、クライアント企業から聞いたことをそのまま鵜呑みにして考えるのは間違っています。
クライアント企業は自社の課題を本当に見抜いているとは限りません。また見抜いていたとしても遠慮して言えてないかもしれません。
そこでコンサルタントは自身のヒアリング力とコミュニケーション能力を駆使してクライアント企業からより多くの情報を聞き出して、本質的な課題を洗い出す必要があります。
また、これによってクライアント企業と親密な関係になることで、本当の悩みを聞き出すことが可能になるでしょう。
このように課題の本質を見抜くために、人との親密なコミュニケーションができる人が向いているでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。戦略コンサルタントはクライアント企業から本質的な課題を見つけ、わかりやすく提案する必要があり、忙しく、高い水準が常に求められます。
しかしそれに対し、年収が高く、一つの会社の方向性を決める役割をするのでとてもやりがいのある職業だといえます。さらに経営に関する考えが身につくので、この思考力を生かして、起業して経営者になるという選択肢も増えます。戦略コンサルタントは仕事は大変であるけれども、その分自己成長にも繋がるということです。
今回の記事を読み、自分の適性と合致しているのかを確かめ、戦略コンサルタントを目指してみてはいかがでしょうか。
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